むかーし昔のお話です。
その頃、私はインドで一人でバックパッカーをしてた。
当時は日本人がもらえるインドのビザが6か月だったのだけれど、それをフルに使ってピンとくるままに、放浪の旅をしてた。
本当に、いろいろな土地に行って、気に入らない土地はすぐに去り、気に入った土地では気が済むまで滞在して、
世界中のいろんな人と出会い、交流し、そしてまた別れては、新たなる旅人たちと出会って・・・という素晴らしい経験をしていた。
もちろん、インドだから(!)100%の確率で予想通りにはいかず、計画をして旅をしていると100%、キャンセルになるので、ノープランを基本に天に任せて導かれるままに旅をしていた。
これまでの人生で20回以上インドに訪れているけれど、あれは、多分4回目か5回目のインドだったと思う。
当時から私は瞑想をして、ヨガの先生もしていたから、あちこちのインドの聖者のアシュラムや、瞑想センターなどをはしごしながら旅をしていた。
プネーのアシュラムを後にして、ムンバイに向かう途中にあるロナワラという小さな町にある、ヨーガ病院・研究所に滞在していた時のこと。
久々に日本人の若い女性に会った。
彼女は、そのヨーガ病院でヨーガセラピーのトレーニングコースを受けていたようで、数か月滞在している、と話していた。
実は私も、そのヨーガ病院のつながりのヨーガセラピーのトレーニングを日本で終えて資格を持っていたので、それもあって、ここを訪れたのだ、と話したら、とても意気投合して滞在中、毎日のように夜になるとともに過ごしてヨーガについて話を咲かせていた。
(ここでの出来事もかなり面白いので、またいつか機会があれば文字にしようと思う。今回はテーマが違うのでスキップする)
そして私が、ヒーリングエネルギーを自己流で使っていること、それを使って友達をヒーリングしていて皆、効果があると言ってくれていること、自分自身にも使っていること、などを話したら、あるインド人のヒーリングの先生を紹介してくれた。
私は、数週間、そのヨーガ病院で学んだあとに、さっそく、紹介してもらったその先生のところに行くことにした。
記憶が定かではないのだけれど、恐らく、その若い女性(名前は忘れてしまった)が、その先生の連絡先を調べて教えてくれたのだったのだと思う。
当時はまだスマホもないし、インターネットもまだほとんどなかったから、その先生に電話をして、行ってもいいかどうか、どの土地なのか、どの駅で降りるのか、など聞いてから向かったのだったと思う。
その先生が住んでいた土地は、そのヨーガ病院からかなり南に下った、ニルギリの山の中だった。
確か、1週間か10日かけて、いくつも山を越えて、村を通り過ぎて、電車でそこまでたどり着いたのだと記憶している。
途中で、マイソールや、あといくつかの土地で泊まって、少しずつ近づいていった記憶がある。
今思い出しても面白かったのは、電車がトンネルを通るたびに、車両い乗ってるすべてのインド人たちが「ヒューーーーーーー!!」と盛り上がって座りながら踊りだして宴会みたいになることだった。
基本的にインド人は明るくてお祭り好きで、トンネルの中で真っ暗になるだけで(当時の電車には、昼間は電気は点灯していなかったから本当に真っ暗になる)大はしゃぎで、私も一緒になって「ひゃっほーーーー!」と楽しんだ。
(この道中もとても面白いのでいつかまた機会があれば書こうかな)
なんとか、ニルギリの山に到着すると、駅のホームに先生が迎えに来てくれていた。
その時、先生のところに数日お世話になった。
先生はレイキヒーリングを提供していて、まず私をヒーリングしてくれた。
そして、ちょうど、ムンバイの人たちが、先生の家の近くのホテルに泊まってリトリートをしているとのことで、そのリトリートのワークにも参加させていただいた。
ここでも、本当にいろんな興味深いことがあったのだけれど、ものすごくショートカットして、話を先に進めることにする。
私が、自己流でヒーリングエネルギーを使っていること、そして、レイキヒーリングを伝授してもらいたいことを伝えると、先生は「サイババのアシュラムに行ってきなさい」と私にアドバイスした。
当時の私は、ドロドロの闇の中にいて、自分がどうやって生きていくのが真実なのか、それを模索していた時期だった。
寂しくて、孤独で、そして、いろんなことに絶望して、怒りも大きくて、どうしてもサポートしてくれる師匠が欲しかった。
私は、先生が勧めるままに、サイババのアシュラムへと向かった。
アシュラムはそこから2〜3日くらいかけて到着した。(すべて地元の路線バスやボロボロの電車など、一番安い交通手段で、の話)
最初は4日間だけの滞在のつもりだった。
6人だったか8人だったかの部屋のドミトリーで、ギシギシいうウルサイベッドと、体中が痒くなるマット(時々、大きなダニがお腹を這う)だけの簡素な汚い部屋で、いろんな国の人と一緒に寝泊まりした。
朝4時くらいからのチャンティングのお祈りから一日が始まり、毎日2回のダルシャン、チャンティング、瞑想、プラサード、ただそれだけをする日々だった。
初めてダルシャンホールに入って、ものすごい数の人々と一緒にチャンティングを大合唱していたら、感動で涙が出た。
サイババが現れて、この目で生で見たら、なんだかわけのわからない涙が滝のように流れて、意味が分からないまま、滝がずっと止まらなかった。(私はそれまで、サイババのことについて知らなかったし、信者だったわけでもない)
何かとても真実なるものに触れた感動があって、私はもっと長く滞在したくなって、延長延長を繰り返して、結局その時は3週間くらい滞在したのだと思う。(のちに何度も行くことになる)
当時はサイババがまだ生きて元気でいたので、毎回のダルシャンに現れていたから、ものすごい人数の人たちがダルシャンホールを埋め尽くしていた。
だから、始まる2時間くらい前から、ホールの外に並んでいないと、中に入れないこともあるほどだった。
滞在3日目くらいに、ダルシャンが始まるずいぶん早くから列に並んでいたから、ホールに入って座ったところが、奇跡的にも前から3列目の場所だった。
ダルシャンが始まると、サイババがゆっくりと歩いて入ってきて、私の目の前を通り過ぎる時、子供たち(子供は優先的に最前列)の頭に手をかざして、くるくる、と手を揺らすと、手のひらからキラキラと光る灰が出て、子供たちの頭に降り注がれた。
私の周りに座る人たちが、「ビブーティ!ビブーティ!」と言っていたので、「ああ、あれがそうか!」と気が付いた。
報道などでは嘘だとかインチキだとか手品だとか言われていたけれど、目の間で間近で見たビブーティは、本当に種も仕掛けもなくて、手のひらから自然とブワッと出てきていた。
ああ、本物だ!と感じた。
(話が止まらなくなるので、本題に向けて、このへんで切り上げる。またいつか機会があったら文字にしよう)
そして、サイババのアシュラムに行き、素晴らしい体験をして、3週間が経った頃(その後、何度も行くことになる)
「お勧めの通りにサイババのアシュラムにいます。3週間、修行したのでそろそろ行ってもいいでしょうか?」
とレイキの先生に電話をした。
そこから、また、電車で2〜3日くらいかけて先生のところまで戻ると、
「本当にサイババのところに行ってきたのか!そして、本当にまた戻ってきたのか!お前、本気だったんだな!」
ととても驚いていた。
その先生を見て私は初めて、
「ああ、ひょっとして冷やかしだと思われて、追い返されたのか。サイババのところに行くとも思ってなかったし、また戻ってくるとも思ってなかったんだな」
と気が付いたのだった。
追い払われたことに気づかなかった私も純粋だったけれど、とにかく、私の本気度が試されて、合格したんだな、と思った。
さてさて、さらにかなりカットして・・・・・・
先生の家の近くのゲストハウスに泊まり、毎日通う生活をして、かなり長い間、学んでいた。(大幅カットします)
レイキサードの伝授が終わると、世界がまったく違うものに見えた。
目玉が根こそぎ入れ替わったみたいな感覚になって、先生のところからゲストハウスに帰る道中も、同じ道を歩いてきたにも関わらず、まったく違うものが見えていた。
それはそれは、ものすごい大変化で、身体も目玉も心も、花が咲いていて、軽くて、光と喜びに満ちていた。本当に驚いた。
すべての学びが終了し、私はそろそろビザが切れてしまう時期が近づいていた。
私は、日本には帰りたくなかった。というか、二度と帰るもんか!くらいの気持ちでいたので、オーストラリアにいるある知り合いのヨーガティーチャーがお仕事をさせてくれると言ってくれていたので、インドが終わったらオーストラリアに行こうと考えていた。
それを、先生に話したら、
「お前は日本に生まれた意味があるんだ。お前の故郷の富士山に帰りなさい!オーストラリアに行ってなんになる!お前はとても素晴らしいヒーラーなんだから、日本に帰ってたくさんの人に伝授して、たくさんのヒーラーを作りなさい!日本で待っている人がたくさんいるから!」
と言われて、私はとても悩んだ。
その言葉で、私は考える時間を与えられた。なぜ、日本が嫌なのか、なぜ、帰るもんか!と思っていたのか。
最終的には「わかった、そうする」となったのだけれど、その前に、インドのビザが切れるギリギリまで、インドを旅する!と宣言して、先生のもとをあとにした。
(それにまつわることも、長くなるのでまたいつか文字にしよう、しつこいですが)
まずは、もう一度、サイババアシュラムへとんぼ返り。
それほど、そのアシュラムでの経験は素晴らしいものだった。
アシュラムでは、伝授されて間もない、まだ練習期間のレイキを、同室の人たちに練習させてもらった。
ある日、ダルシャンルームに座っていると、隣のインド人のふくよかな女性の膝が、どうしても私に呼び掛けている感じがして、どうしても手を当てたくなって、こらえてこらえて、でもその衝動が抑えられず、
「あの、あなたの膝を触っていいですか?」と唐突に聞いてみた。
その女性も、なんの驚きも拒絶もなく、首をゆらゆらと揺らして(インド人のイエスのジェスチャー)いたので、彼女の膝に手を置いておそらく10分くらいはキープしていたと思う。
そして、もういいや、と思って手を離したら、その女性が
「ありがとう。膝が痛くて痛くて仕方がなかったけれど、あなたが手を置いたら痛くなくなったわ。それはレイキでしょう?師匠はだれ?」
と、ニコニコしていて、ああ、だから私はこの人の膝に手を置きたくて仕方なかったのか、と驚いた。
また別のある日には、
ダルシャンの最中に、ものすごく集中してチャンティングをして、深く深くお祈りをしてたら、自分自身の手首から金粉が出て、とても驚いた。
そんなようなエピソードがたくさん、たくさんあった。けれどカット。
その後私は、北へ北へと向かった。
ヨーガの聖地と呼ばれるリシケシへ。
リシケシはすでに行ったことのある土地だったから、滞在するヨーガアシュラムもあそこ!と目星をつけていたし、街の感じもわかっていた。
当時はまだ、今のようにアホみたいにヨーガスタジオが密集していず、お店も少なく、観光客も少なく、本当に「聖地」という感じがしていた。(今はビジネスアシュラムや偽物ティーチャーばかりの観光地になっていまったので、行かない)
私は毎日アシュラムでヨーガと瞑想をして、ガンジス川で現地のインド人たちと火を囲んでお祈りをする日々を過ごしていた。
ある日、調べ物をするために、その当時、街に数軒しかなかったインターネット屋さんに行った。
前にも言ったけれど、スマホもない時代で、インターネットも進んでいない時代だったし、インターネット屋さんが運よくみつかっても、日本語に対応しているところはほとんどなかったから、探すのが一苦労だった。
時間をかけて、町中を一軒一軒まわって調べて、日本語対応のコンピューターがあるインターネット屋さんを一軒だけみつけて、コンピューターの前に座ると、隣に座っている男性も日本人ぽかったので、声をかけてみた。
するとその若い男性は、私の挨拶にウンウン、とうなずくだけで何も言わない。
なんか変だな?と思って「インドどのくらいいるんですか?」とか「どこに滞在しているんですか?」とか、旅人特有のフレンドリーさでさらに話しかけてみると、どうやら、その男性は声が出ないようだった。
口をパクパクするのだけれど、声が呼吸音くらいしか出ない。
あまり詳細に覚えていないけれど、それでもなんとか会話をつないで、私はとても彼に興味を持って、じゃあ、お茶のみに行こう、ということになった。
(旅人は安全そうな出会いは、とても大事にするし、特に一人旅の旅人は、出会った人と一緒にお茶やご飯はよくあることだ。)
お茶(屋台のチャイ屋)しながら、なんとか彼の言いたいことを、繰り返し聞いて確認したりしながら、意味を理解した。
別れた彼女との出来事が、とても苦しい痛ましいもので、そのショックから、声が出なくなったとのこと。(プライバシーのため詳細はカット)
そして、もう、半年くらい声が出なくて、仕事にもならず、病院に行ってもよくならないし、セラピーを受けても良くならないから、インドで瞑想をしたらよくなるのかもしれない、と思い立ってインドにやってきたのだそう。
そんなこともあるんだ!と私は驚いた。
そして、「よかったら、レイキさせてもらえませんか?私は伝授を受けたばかりなので今、練習中なんです」と提案してみたら、彼も興味を持って承諾してくれた。
よくよく聞いたら、同じアシュラムに泊まっているとのこと。
なので、毎日ある瞑想の時間に、瞑想ホールでレイキをしましょう、ということになった。
彼にレイキをさせてもらう最初の日。
手を当てる、またはかざすと、彼の身体がゆらゆらとくねくねと揺れた。
そして、全身を整えるヒーリングをしたあとに、額に手をかざすと、その手を避けるように彼は身体をさらに大きくダイナミックにくねらせた。
逃げてしまう額を私の手が追いかけて、またかざすと、さらに反対方向に逃げた。
そして、彼の身体が全身ヘビになったかのように、クネクネと大きく動くのだった。
私は興味深くそれを見つめながらヒーリングをして、でも、私の目にはエネルギーの流れが見えていたから、悪いことだと感じなかったので、中断せずに続けた。
終わったあとに、彼に身体が動いていたことを伝えたら、まったく知らない、とのこと。
あんなにダイナミックに寝返りをうつみたいにして身体が動いていたのに気づいていなかったなんて!しかも、寝ているわけでもなかったというのに!。
数日間、毎日、レイキをさせてもらっていたけれど、そのヘビのようなクネクネは毎日続いて、日がたつごとに、ダイナミックな動きが少しずつ小さくなっていった。
これはなんなんだろう、と不思議に思って(不安は無かった。良いエネルギーの流れは見えていたから)、先生に電話をして聞いてみた。
「お前はなんだって最初からそんな重症な人に会ってしまうんだ。彼は重すぎるからやめなさい。お前自身がもたなくなってしまう」と言われた。
「でも、ここまできてやめます、ってできない。気になるし、レイキが効いているのは見えます」と伝えると、
「お前の役目を見せられているんだな。お前はとてもパワフルだからな。まあ、気を付けてがんばりなさい。自分を浄化して自分を高めておくことを忘れないように。重たい人にやられないように、常に自分への浄化とヒーリングを心がけて高めておくことを忘れないでな!」と。
自分自身のヒーリングエネルギーに確信を持った経験のひとつでした。
さて、長くなりましたが、
インドだけでなく、日本でも、いろんな国でも、私がレイキ、または、他にも私が使っている各種エネルギーワークをさせていただくことで、いろんな不思議な体験をこれまでたくさんしました。
本当に、数えきれないし、不思議体験が日常になっているので、いちいち覚えていないのですが、それは、嘘でもでっちあげでもなくて、私のこの身で体験したミラクルばかりです。
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