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風は、愛を気づかせる。
こうして、土の匂いを嗅ぎながら大地に座ってこの星の生命を感じていると、
地球が繰り広げる、繊細でありダイナミックなシンフォニーが、生の多重奏で聞こえてくる。
それは、
風がプロデュースする大自然の協奏曲で、風はすべての生命の間を駆け回りながら、美しいメロディーを無邪気に指揮しているのだろう。
目の前に立つ様々な種類の木々たちは、時に大きく、時に小刻みに、風と共に揺れ踊り、ご近所の木々や、さすらいの鳥たちと囁きを交わし、広い空を仰いで奔放にダンスをしている。
その様子を、大地に座って見つめている私は、
目には映らない「風」という裏の主役が、この大自然のミュージカルドラマを生み出していることを知っている。
風は目には見えないけれど、そこに存在する、ということに私たちは確信をもっている。
「目に見えない世界は信じない」と息まく人たちでさえ、目には見えない「風」の存在は信じている。
なぜ信じられるのか?
それは、誰かに教わったからではなく、私たちがこの目で、肌で、耳で、五感で体験しているからだ。
でも、もし
私が部屋の中にいて、窓の外を眺めていたとして、
そこに、木も草も雲も砂も何も無い、ノッペラボウの風景を部屋の中から窓越しに見ていたのだとしたら、そこに風があったとしても、きっと気づかない。
揺れるもの、舞うもの、動くもの、が無ければ、そこに風があるのかないのか、見当もつかないだろう。
すると、
たとえあったとしても、その瞬間の私にとっては、風は存在していないことになってしまう。
風は、そこに対象物があって、それが反応することで、初めて、私たちはその存在に気づくことができる。
木や、草や、雲や、道行く人の様子や、道端の装飾や鳥たちの飛び方などで、どんな風がそこに動いているのかを、私たちは目で受けとる。
または、
自分の身体にあたる風を感じることで、風がそこでどの方角からどこに向かって、どんな強さで動いているのかを体感する。
そんな風に、そこに対象物があって、それらが風と反応しあうことで、私たちは、目に見えない、風の存在を信じることができる。
それって、
愛も、同じだと想う。
愛は、目には見えないものの一つなのだろうと思う。
愛は、私たちの中から湧き出て溢れてくるものだ。
そこに対象物があって初めて、自分の中の愛の存在を感じ、愛に気づく。
反応する、響きあう、揺れあう対象がそこになかったら、そこに愛の存在を信じ難いだろう。風と同じように。
それは、
風が木々を揺らすのと同じように、愛は対象物があることで響きあって活かされていくから。
愛する人や、美しい花や、愛しいペットや、お気に入りの絵や、大切にしているものや、貴重な体験や経験や機会やご縁、
そういった全ての対象物があるおかげで、私たちは、自分の中にある愛を感じる機会が得られ、その存在を信じることができる。
自分の中からコンコンと湧き出て、ザブザブ限りなく溢れて、ドバドバ駄々漏れている愛は、対象によって、無制限に引き出される。
対象が無いと、持っている愛は引き出されにくいのだろう。
愛は、私と他の何かが、目の前に、または心の中・記憶の中に存在することで、お互いに響きあい、揺らしあい、与えあい、受けとりあい、交歓しあって、その存在を確立していく。
だから、
人と人、私とすべては、知らず知らずに支え合って存在しているんだ。
すべての出会いとご縁と出来事が、私の愛を活性化させてくれる存在なんだ。
そう認識することで、ますます、感謝が生まれてきて、どうしようもなく愛が止まらなくなる。
対象ってなんだ?
人生に存在する、すべてではないか。
出会ったすべての人間、動物、鉱物、植物、音楽、ダンス、創作活動、これまで旅した35を超える世界の国々、お気に入りのアイテム、人生で起こったすべて、ご縁のあったすべて、すべて、すべてが
私の愛の泉を掘り起こすスイッチを持っているんだ。
風をみつめ感じながら、
猛烈にそんな気づきがバツン!とやってきて、
「うをー!世界はなんて完璧なんだ!」と
感動でハート震えた。
数年前、北海道を旅していたときの、ある日の経験だ。
*
そんなシェアリングを、前回の「風のスピリットのゲート」のMMセレモニーでさせていただきました。
次回は、「Body」のゲートです。
BODY は私たちの聖なる神殿。
一緒に踊って、オファーして、受け取って、自分と、愛する人々と、地球全体のために、祈りましょう。
2/27月曜20:00日本時間
Movement Medicine Elemental Dance
「ダンスセレモニー 魂への21ゲート」
詳細はこちら
http://yukismyogaism.seesaa.net/article/495117189.html
画像は、前回の風のゲートのセレモニーのために創作した我が家のアルター(祭壇)
ユキ ラクシュミナラヤニ