《つぶやき・日常をセレモニーに》
いま読んでいる本、法隆寺など歴史的な建造物を専門にしていた宮大工さんのエッセイなのだけれど(日本語の本が無性に読みたくって、日本人生徒さんからお借りした。ありがとう!)、
とっても興味深くて面白いのです。
電動機で木を切ると、木がすぐにダメになる、とか。
質のよい斧で切ると、いつまでも生きているようだ、とか。
昨日読んだ範囲で、特に私の好きな部分は、
伝統的な斧には、片面に「御神酒」の象徴が、もう片面には「4エレメンツ(地水火風)」の象徴が刻まれていて、
本来なら、木を切るときに、御神酒や五穀をお供えしたいところだけれど、
山の中でそれができないので、
代わりにその、「象徴」が刻まれた斧を、これから切る木に立てかけて、
感謝とリスペクトの儀式をしてから切らせていただく、とか。
日本の昔の伝統は、いつでも自然信仰のエッセンスがあって、私はとても好きだなあ。
私は、日常でも、何げないことを「セレモニー」にして、自然スピリットとのコネクションに感謝したい、と努めているのです。
そして、こだわりを持って何かを作る・創る人たちが、好きです。
例えば、
コーヒーを本格的に淹れる作業は、もうすでのセレモニーだと思うのよね。
炎の強さや、水の質、温度、豆の挽きかた、コーヒーの注ぎ方などなど・・・相当細かいところまでこだわっているのは、すでにセレモニー(儀式)だよね。
そういうこだわりが、大好きです。
コーヒーやお料理に関していえば、私は絶対に本物の火を使いたい派で、
電気のコンロ(なんて名前だったっけ?IHだっけ?)ではなくて、炎で作るからこそ、火と水と風と大地が創造を起こして、人間のエネルギーに活力を与えると思うのだけれど(電子レンジなんて、もってのほか)、
悲しいことに、ドイツでは本物の炎を使えるキッチンは、ほぼ皆無で(今のところみたことない)、
どうしても、炎で調理したい!と夫に懇願したけれど(いま新居を探している)、それはほぼ不可能だろう、とアッサリ言われてしまって、
合理的な文化のこのドイツはツマラナイなあ、なんて思いながら、
最終手段はキャンプ用の携帯ガスコンロなど、自分の趣味用に買おうかな、と思っていたりする。
私は、モカ用のコーヒー淹れ(なんて名前だろう?イタリアの友人はモカマシーンと言っていたけれど)を使うことがある。
下段に水を入れて、弱火でポコポコ沸かして、温まったお湯が上に上昇してコーヒーとなって、溜まるやつ。
なぜそれを使うかというと、
火は、上へ上へと向かい、水は下へと向かう性質でしょう。
で、本来、下に向かう性質の水を、火が下から持ち上げて、コーヒー粉を通過して変容して出来上がるから、
変容のエネルギーが高いと思うのよね(持論)。
本当は、本物の火でやるのが、私にとってはベストなのだけれどね(火×水=錬金術)、ドイツでは不可能・・・悲。(でもドイツは無農薬のものが日本よりも断然豊富だからその点は嬉しい)
でも、上からコポコポ・・・ってフィルターに注いでいくやりかたの、一つ一つ丁寧な作業も好きだったりもする。
そのやり方は、下へ向かうという水の性質の良さを活かしているのよね。
だからそれぞれ、味やエネルギーが違うんだよね(私が飲むのはノンカフェインコーヒーだけれど)。
私的に、日本にいるときのほうがお料理が楽しいのは、好きな食材が多いという理由だけではなくて、やっぱり、本物の炎を使うからだな、と思う。
ガスコンロだけれど、電気よりは、エネルギーレベルが良い。
ピザやパンも、電気オーブンで焼くよりも、窯で焼いた方が美味しいし、
お風呂も電気温水よりも、薪で焚いたほうが、断然気持ちがよいし、
お米も薪で炊くと美味しい(土鍋や釜だとさらに大地のエネルギーもプラスで美味しい)。
それは、電気ではなくて、本物の炎を使ってるから、という理由もあるけれど、
人間の手間暇と労力がセレモニー・儀式となって、自然スピリットへの感謝になってるから、
その意識が反映されて、
肉体へのよい効果として現れる、というのも理由のひとつだろうな、と思うのよね。
食べ物に関して言えば、見える要素は体を作り、見えない要素はエネルギーに反映すると思うの。
人間の身体も地球の一部だから、自然スピリットの恩恵を余すことなく受けとると、
肉体が喜び、活性化するのだろう、と思うのよね。
そんな目線で、何気ない日常の、慣れ親しんだ行動を、改めて見つめてみて、
そして、
何も考えずにただ習慣化している、生活の動作の一つ一つを、改めて、新鮮な目線で見つめてみて、
その些細な日常のひとつひとつを、セレモニーとして感じていったなら、
私たちの人生への、向き合いかたが変わると思うのよね。
と、わたし、
柔らか〜く、やんわ〜りと、日常の意識の変換を、オススメしてたりしてます。
ほほう、宮大工さんのお話しを書き始めたのに、終わりはこうなったか〜。なるほど。
こんなふうに、自分の感性をリスペクトして任せて流れるまま出てくるままに書くことも、私にとってはセレモニーだったりする。
手直しせずにこのままあるがまま投稿してしまおう。
日々、綴っています。
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