なんと、ドイツにいながらにして日本映画の鑑賞をしてきました。
日本名だと「ワンダフルライフ」
英語の名前だと「AFTER LIFE]になっていました。
なぜでしょうね?
http://eiga.com/movie/33208/
是枝監督の映画を観たのは初めてでした。
有名な監督なのですね〜。 世俗に関わっていないわたしは、無知です〜。
この映画は、人々が亡くなったあとに、7日間だけ滞在する場所で、自分の人生を振り返って、ひとつだけとても幸せだった場面を映画にして残すことができる・・・・という、物語です。
その、シナリオ設定が面白いですね。
それだけではなく、様々なひとたちの人生を振り返る姿勢が、とても興味深いです。
どんなふうに、人は自分の「生」というものと向き合っているのか・・・がよく描写されています。
その人の「人生の向き合い方」そのものが、すべて現れています。
そして、その映画を見ている、こちらがわのひとたちにも、自分は人生とどう向き合っているのか・・・・・を改めて考えさせられる。
深いですね。
撮影の仕方が、まるで古いホームビデオ(性能が良くない)で撮影したかのような、親近感があって、まるで、その場所に実際にいるかのような感覚にさせてくれます。
そして、
役者さんたちがとてもナチュラルで、もしかしたら、素人さんなの?という感じなナチュラルさ。
そして、台本を読んでいるのではなくて、自分の人生経験や、そのときのそのままの感情で話している感じで、まるで、演じている感じがしない、リアル感が、より人間っぽさを生々しくさせています。
日本映画は、深いですね。
でも、その「深さ」がわかるのは、繊細な日本人だけなんでしょうね。
映画館にいたドイツの人たちは「え?なんでここで?」っていう場面でケラケラ笑っていて、びっくりでした。
しかも、何度も、ありました。
どういう翻訳しているんだろう?と不思議ですが、日本人にしか感じとることができない「わびさび」は、
西洋の方には、到底、理解不能なのでしょうね〜。
周りの声を聴くと、「沈黙が多くて、大きな動きが少なくて、とても長く感じた。意味がわからなかった」と言っていました。
西洋人には確かにそうかもねぇ。
その「沈黙」の中から、微妙な心の動きや、せつなさを感じとれるのは、やはり、感性が豊かな日本人じゃないと難しいのだろうなぁ。
さて、映画の中で印象に残った問いかけです。
「あなたの持つ記憶の中で、人生の中で最も最初のものは?」
わたしは、2〜3歳のころの記憶です。
わたしは保育園にこのくらいの年から預けられていました。
わたしを置いて、母の車が向こうに小さく遠ざかっていくのを、悲しくて、ワンワン大泣きしながら見ている時の映像をまだ、確かに覚えています。
わたしは、誰かの胸に抱かれていたのでしょうが、ものすごい、暴れたのだと思いますが、掴まれて、自由を奪われて、遠ざかる母の車を追いかけたいのに、まったく許されずに動きをすべて制されて、自由を奪われたそれも悲しくて悲しくて・・・・・
そんな記憶が、わたしの一番小さいときの記憶かな。今世では。
あなたは、どうですか?