インドに初めて来たのは、10年以上前のこと。
わたしはまだ若く、とても無謀で、ひとりでホイホイ、地元のバスやら電車やらに無防備に乗っていた。
何も考えずに、一番下級の電車に、30時間くらい寝台車で移動したこともある。
インドはカースト制がまだ息づいていて、電車も階級があって、カーストの高い人は高い車両に乗るのが常識だ。
一番安い車両は、めちゃくちゃ安いのだけれど、本当に、乗っている人たちのガラが良くない。
若かりし頃は、そんなことはお構いなしで、安全よりも値段の安さを重視していたが、
少し大人になったいまは、少し高くなったとしても、できるだけ階級の高い車両に乗って、安全に過ごすことにしている。
でも、移動する場所によっては、階級の低い車両しかない電車もあって、そういうときは、選択の余地なく、わらわらと、どやどやと、騒がしい庶民のインド人たちと、群れながら電車に揺られなければならない。
先日、たまたま、ローカル電車に乗った時のこと。
低い階級の電車しかなかったので、本当に久々に、あの「これぞインド!」という熱気の中にまみれた。
まるで、荷物倉庫のような車両は、窓もないところもあり、まるで牢獄のようだった。
子供は、車両の中でおしっこをしてしまうし、男たちはツバをペッペッ、吐いているし、車両内でタバコを吸う人もいる。
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