なんだか、星に呼ばれている気がして、テラスに出てみました。
この天空の森の、夜空はとても賑やかです。
ピカピカの星空が、雲ひとつない空に広がっていました。
春めいてきたとはいえ、夜遅い時間はやっぱりまだちょっと寒くて、
カーディガンの前を右手で寄せて、襟元を左手で口まで持ち上げて、身を縮こめました。
この天空の森に住んでいることを、本当に心から感謝しているのです。
なんて素晴らしい景色。最高の環境。
遠くの南アルプスが、暗闇の中でもぼんやりと薄白く浮かび上がっています。
甲府のまちの夜景がゆらゆら揺れています。
あたりは真っ暗で、森の音以外は、なにもしません。
まさに自然の中。
森の家。
たまらない気持ちになって、「大好きだよ」とハートから森に伝えました。
森の向こうの遠く遠くから、風がこちらにやってくる音がします。
遠くの木を揺らし、それがまた空気を押して、隣の木を揺らし、まっすぐに、わたしのほうへ風が寄ってきます。
わたしは、ふふふ、とほほ笑みながら、大きく両腕を広げて、抱きついてくる風を受け止めます。
そうかそうか、よしよし、いいこいいこ。
風を、愛でてみたりして。
本当に、ここが大好き。
森も、空も、空気も、星も、朝焼けも、夕陽も、夜景も、
たくさんの種類の鳥たちも、いろいろな鳥の歌声も、きりなく侵入してくる虫たちも、
猿も、イノシシも、鹿も、うさぎも、お隣の犬も、野良ネコも、
みんなみんな、みーんな、大好き。
夜空を見上げると、星がピカピカ瞬いていた。
星は、赤や黄色にチラチラ色を変えているようだったり、
はたまた、ちょっと青白く見えるものもあったり、
どうして、色がチラチラ変わって見えるのだろう。
楽しいなぁ。
昨日、お風呂の中で、「銀河鉄道の夜」の絵本を読んだ。
とても胸が熱くなる深い内容の作品だと思う。
何度読み返しても、何度でも、引き込まれる。
今夜、夜空にチカチカ、ピカピカしている星たちを見ていて、
きっと、宮沢賢治も、こんなふうに、夜空をただただ、見上げていたんだろうな・・・・、と思った。
宮沢賢治が生きている時代から、夜空は変わらず、同じようにそこにあったんだ。
人間や環境はちっぽけなことでコロコロ変わるけれど、宇宙はあんなに広く、無限に、そこにあるのだな。
なーんて、宮沢賢治の気持ちになったふりをして、夜空の向こうの宇宙を見上げていたら、
制限や不可能なんてなにもないんだ、と真から思いました。
ハートを開いて、大好きなこの森に愛をいっぱいお返ししました。
ありがとう、ありがとう、大好きだよ、ありがとう。
すぐに、裏の森から、鹿がキエエエエーーーーーイ、と一声鳴いて、返事をしてくれました。
わたしはとても嬉しくなって、この真っ暗な夜の、星空照明がピカピカのテラスで、
両腕を大きく広げ、くるくるくるくる、星屑を浴びてダンスを踊りました。
宇宙のすべてが、わたしを見守ってくれていました。
なんて、美しいんだろう。
最高に綺麗な夜空。
大好きです。
(見上げた夜空が素敵だったのだけれど、写真が写らなかったので、代わりに絵を描いてみましたよ。)
