雨音を聴いている。
テラスのライトが、雨で揺れてみえる。
わたしのなかの、確かなものが、
少しずつ、動き出そうとしている。
とても、静かに、でも、冷静に、力強く。
*
雨音を、聴いている。
さっき、裏山で雷が落ちたようだ。
真実の平安とは、こういうこと。
猛り狂う大嵐の真ん中で、ただ一角、なんの不安もなく、安らかな状態であること。
嵐が存在しなければ、日だまりの優しさを、ありがたい、と思うことはない。
*
雨音を、聴いている。
窓を開け、蛍光灯を消して、
肌で冷気と湿気を感じている。
肉体を客観的に感じている、わたしがいる。
この、わたしの肉体。
手足をさすってみる。
確かに、ここにあるのかもしれない。
とても、静か。
わたしの高次元ライトボディに、宇宙からの膨大な情報が流れ込み、それをすごい早さで書き込んでいる。
それが、よくわかる。
静かにゆっくりと、受け止め、じっくりと読み取っているようだ。
昨日の夢は、暗示であり、
さっき落ちた雷も、すべて繋がっている。
*
雨音を、聴いている。
天からのリズム。
この不規則的な中に秩序がある。
地球のマントラだ。
虫たちも、草木も、このマントラを、聴いているのだろう。
静かな、夜。
目を閉じると、わたしは、地球とともに回転している。
雨音を、聴きながら。