ご縁がありまして、マドゥライ中心から170km南にいった、サンカランコービルという、小さな村にある、日本の仏教のお寺に、数日間、お世話になりました。
そちらで、本当に、素晴らしい体験をたくさんさせていただきました。
そこのお寺のご住職は72歳の高齢のかたなのですが、インドに来て30年、インドの前にスリランカにずっといたので、海外滞在はもっと長いそうです。
スリランカの内紛を収めようと、爆弾や、銃弾の流れ弾が飛び交う町を、平和を祈りながら、歩き続けていたかたです。
テロリストと政府軍が、銃撃戦をしている場所に、恐れずに出向き、平和を祈り、マントラを唱え続けて、テロリストを退散させたり、
ときには、テロリストたちに、理不尽な理由で拉致されて、頭に銃を突きつけられたときもあり、そのときも、そのテロリストのかたの内なる神を信じ、一心に非暴力を祈り続けて、2時間くらいも祈ったあと、目を開けたらテロリストはいなくなっていたという経験があったり、
もう、それはそれは、すさまじい人生を歩んでいらっしゃる方です。
命をかけて、真剣に世界平和と非暴力を祈ってらっしゃる方です。
まるで、マハトマガンディーです。
見た目も、じつは、そっくりなのです。
30年前にインドに移ってからも、一文無しで、毎日毎日、祈り歩いていたそう。
マドゥライのマハトマガンディー記念館の敷地内で、7日間の断食をして祈り続けていたのがご縁で、国営のその場所に、小さな道場を作るご縁となったそうです。
インドを縦断する平和行進を、何ヶ月もかかって行ったり、
町中を毎日、祈り、唱え、太鼓をたたきながら歩いていたことで、様々な、偉い方から招かれ、ご縁ができたり、
マハトマガンディーの唯一の遺灰が残っている場所に、自ら、お墓を建立したり、
そんな、本当に、一直線の信仰の人生を送っている方です。
僧侶の流派は、真剣に「非暴力」を祈り、日々、厳しいご修行に励まれる流派です。
時には、精神修行と、信仰の強さを増すために、焼身修行(自分の腕を焼く)もされます。
水も飲まない断食は、毎月3日間行い、断食中は早朝から夕方まで、永遠にお経を読み続け、平和を祈り続けます。
年に一回、一週間の断食をして、祈り、唱え、太鼓を打ち続けます。
本当に、すごいです。
こうやって、命を懸けて祈ってくださる方々がいらっしゃるからこそ、宇宙の秩序が保たれているのだと、本当に感じます。
そんなことしてはいけないのですが、日本のお坊さんと比べてしまいます。
この目で「本物」を見てしまうと、日本との違いに、とてもがっかりしてしまいます。
すみません。そう言うと失礼ですね。
そのお寺は、お寺とはいえ、まったく収入がありません。
お墓などはないですし、インドでは法事などもありません。
完全なる無収入で、30年以上も生きてきたそうです。
日本の素人の感覚で考えると、お寺は「お葬式をする場所」「お墓を管理する場所」という感じがするのですが、
本来のお寺の役割は、「霊性修行をする場所」「世界平和を祈る場所」であると、再認識しました。
その僧侶とご縁がありまして、南インドのマドゥライの町を、小さな太鼓を叩きながら、マントラを唱え、祈り、歩き回りました。
本当に、歩いていくそのまわりに、お経の波動が広がって、土地が浄化していくようでした。
人々は、私たちに両手をあわせます。
信仰心は、言葉も、国籍も、すべてを越えます。
真剣に、本気で祈るものには、なにも怖いものがないのです。
死ぬことすら恐れない僧侶は、とことん腹が据わっていて、本当にかっこいいです。
本気で、世界の平和と、非暴力を、祈り続ける姿は、感動で涙が出てきます。
雑誌にも、新聞にも、何度も、取材されたそう。
今回も、祈り歩くわたしたちの姿をみて、テレビ局が突然取材に来ました。
わたしは、お坊さんではないけれど、ちゃっかり、テレビデビューしました(笑)
うまく、言葉にできないのですが。
こんなふうに、真剣に、まっすぐに、生きたいと、
強く心に思いました。
僧侶のかたとお会いし、その、心動かされる強烈な人生をお聞きして、
心が正され、晴れ晴れと、すっきりと、かげりがなくなったような気がします。
わたしも、まっすぐに、生きていこう。
本当に、素晴らしい出会いに、心から感謝いたします。
来年、また訪問させていただきたいです。
建設中の仏舎利塔の工事を、ボランティア(カルマヨーガ)で手伝ってくださるかた、いらっしゃいましたら、一緒に行きませんか?
今後、何百年も、千年も、二千年も、歴史に残る建立物を、その手で、積み重ねてみませんか?
わたしは、レンガをひとつひとつ積みながら、本当にありがたくて感動しました。
よいカルマを積み、人生の視野が広がりると思いますよ。
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私も、レンガ積みをしたいですし、素晴らしい僧侶の方とお会いしたいです。
もっと話を聞きたいです。
みっちょ
コメントありがとうございます。
いつか一緒に行きましょうね。