<聖地で見た夢1>
わたしは、お医者さんではないけれど、病院で治療をする人として存在していた。
とても重たい病気の方のご自宅に、訪問治療するために、道具などの準備をしていた。
大きなたらいに、ぬるま湯を張って(たぶん聖水だったのだと思う)、重たいそれをもって、運んでいた。
病院内のロビーはとても人が多くて、人をよけて、重たいたらいを運ぶのは大変だったが、
苦しんでいる患者さんのために、がんばって運んでいた。
突然、心無い人が、私を後ろから突き飛ばした。
わたしは大きく転んで、たらいは派手にひっくり返り、聖水は全部床に流れてしまった。
頭にきた。
苦しんでいる方のために、丁寧に運んでいたお水だったのに!
わたしは立ち上がって、わたしを突き飛ばした男性を睨んだ。
「私はあなたを許さない!」
指を指し、にらみ続けながら、「私は許さない!」と続けていた。
すると、
ちょっとキツそうな中年の女性が、わたしを笑った。
「ははー、なーに、転んでるのみっともない。水浸しになって、かっこわるいわー」
彼女は、わたしをあざけり続けた。
わたしは、彼女を睨んだ。
彼女は、わたしに対して、汚い言葉で、心無く、容赦なく、傷つけ続けた。
苦しんでいる方々のために、丁寧に運んだお水なのに!!!
わたしは彼女の両腕をガッシリとつかみ、体をゆさゆさ揺さぶって
「わたしはあなたを許さない!!」
と、彼女の顔を覗き込みながら叫んだ。
驚く彼女の顔。
わたしは怒っていたのに、なんだか、彼女のことがかわいそうになってしまった。
「わたしはあなたをーーーー・・・・・・・許します!」
そういって、抱きしめようとしたら、彼女に抵抗された。
「あなたは、本当はやさしい人なのよ。本当は、心が優しい人なのよ。」
そういって、頭を撫でてあげたら、今度は抱きしめさせてくれた。
彼女の体から、ほっと、力が抜けるのがわかった。
憎しみからは、苦しみ以外、何も生まれないのだな、と思った。
「愛」こそが、すべてなのだな、と夢の中で、思った。
目が覚めて、
まったく、そのとおりだな、と思った。
毎日、素晴らしい夢を見ます。
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