2013年10月08日

ムサシとワタシ



冷蔵庫にはショウガと、梅干ししか入っていなかった。

今日、東京出張から戻ってきたから、なんにもない。

仕方がないから、お米を炊いた。

お米なら、たくさんある。

1合炊いて、全部食べてやろう!と思った。

梅干しと、すりごまと、ユカリで、食べてやるぞと、意気込んでいた。

質素は、限りなく質素、でも、わたしは全然平気なタイプ。

基本、バックパッカーだから。

人生の。



畳に正座をして、どんぶりにたくさん入ったお米と向かい合った。

冷蔵庫になにもなくても、お料理しなくても、お米さえあれば幸せだ。

きちんと合掌をして、「いただきます」

さっそく、ユカリをかけて、一口いただいた。

よく噛んで、お米、を味わう。





ムサシが来た。

お隣のワンコだ。

ここは山の中だから、いつも放し飼いなのだ。

カシカシ、と爪の音をウッドデッキに響かせ、

ニョコッ、と窓に顔を出した。



お!

よく来たな、ムサシ。 まあ、座れや。



最近、キミは、よく来るな。

お菓子、目当ては、知ってるんだぞ。

わたしが好き・・・・だけじゃないだろ、ね、ムサシ。

まあまあ、いいから座れって。



網戸越しに、ジーーーーーーー、とわたしを見ている。

なんだ、ムサシ、お菓子ないよ。

ジーーーーーーーーッ

えー?じゃあ、米、食べるか?



どんぶりから、左手のひらに、ちょこっとだけ乗せる。

ペロッ、と舐めたくせに、フンッ!と鼻息だけ吐いて、食べなかったときに、

おいおい、舐めたなら食べてよ、わたし食べれないじゃん!と、

よくありがちな、ショックを受けない程度の、少しだけの量から、まず。



フンフン、ムサシ、匂いを嗅ぐ。警戒。

ペロッ、お、舐めた!

ガフ、おお、食べた!

ムサシはお米も好きらしい。 はは、メタボめ。



私が、一口。 ムサシに一口。

黒ゴマかけて、一口。 ムサシにも一口。

梅しそ、のせて、一口。 ムサシにも一口。



こんな歌、昔なかったっけ?

♪ムサシとボクとで、はんぶんこ〜〜



よしよし、いい子だね。

ペロペロ、お米の一粒一粒まで、手のひらを舐めてくれる。

あったかいな、ムサシの舌。

きもちいいな。



ガフガフ、いいながら、私の手から食べるムサシ。

うまいか。 そうか、よかったな。 ガフガフ



かわいすぎる、ムサシ。

愛してるよ、ムサシ。

ムサシ。


ムサシ.jpg








posted by ユキ ラクシュミナラヤニ at 04:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 心あったかもの | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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