先週の、ある、よく晴れた日。
久々のお休みでした。
山梨←→東京の移動もなんにも無く、完全にお休みの日は、本当に久しぶり。
珍しく上手にスケジュール調整できたなぁ。
大きく伸びをする。
おかえり、わたし。
その日は天気がよよかったので、午後、ふらりと多摩川にお散歩に行きました。
少し歩くと汗ばむ陽気。
梅雨の合間にひょっこりかおをだした太陽さん。
キラキラ、わたしの貴重な休日を輝かせます。
梅雨の時期も、ときどき、こうして晴れてくれることで、
太陽がわたしたちに与えてくれる恩恵のありがたみを改めて感じられます。
もちろん、恵みの雨もありがたいけれど。
河川敷にどっかりと座り、サンダルをポイポイッ、と脱ぎます。
裸足が、好き。
きちんと、地球の呼吸が感じられるから。
買ってきた枝豆(大好物)を、プチプチと食べて、ご機嫌で、柔らかい風に吹かれます。
にゃあ。
と、聞こえたので後ろを振り返ると、
黒と白のニャンコが、ちょこりん、と座って、わたしを観察しています。
あら、どうしたの、ニャンコちゃん。こっちおいで。
にゃあ。
このニャンコは、どうしてこんなに魅力的に鳴くのだろう。
ほうっておけない、かわゆい声。このぉ〜。
こっちおいで、枝豆、たべるか?
にゃあ。
トコトコ、ニャンコが近づいてきて、手が届かないギリギリのところで、ちょこりん、とまた前足をそろえます。
意味ありげな視線のニャンコ。
ニャンコは、わたしに似ているなぁ、といつもいつも思う。
ひとりが好き。群れるのは嫌い。人付き合いが苦手。お世辞も社交辞令もへたくそ。
でも、本当は寂しがりや。
クンクン。
鞘から出した枝豆を差し出すと、鼻を近づけてきた。
ニャンコは枝豆、食べるのか?
あら、やっぱだめか。
また、ちょこりん、と座って、長い尻尾をふわりと地面に落とした。そして、パタパタ。
どうした、ニャンコ。
さみしいのかい?
わたしも、さみしいよ。
一緒に、歌おうか。
♪あなーたにあえたしあーわーせー 感じてぇ〜〜
風に〜〜 風に〜〜なりたい〜〜♪
川沿いにはニャンコが何匹もいる。
人間に捨てられたのかもしれないけれど、
みんな自由で、幸せそうだよ。
ニャンコが世俗を捨てたのだね。うん。
それは、おめでとう。
大空を、鳥が悠々と飛んでいる。
子供のころから、何千回、思っているだろうか。
鳥になりたい。
風になりたい。
小学校一年生のときから、ずっと、空からメッセージをいただいていたっけ。
今思い返せば、ずっとだ。
頭上の雲は流れ流れて、ゆっくりと気がつかないほどの速さで形を変えていきます。
その流れに、わたしの心をのんびりと乗せる。
わたし、本来のリズムだ。
川面に映る、夏のモクモク雲が、ピカピカしている。
空を、自由に羽ばたく鳥たちが、こっちにおいで、とわたしを呼んでいる。
いくよ、わたしも。
そっと目を閉じて、風になる。