お休みの日。
お気に入りの森の広場で、瞑想していました。
ここは、人があまり来なくて大好きです。
と、珍しく人の足音と気配がしてきました。
眼を開けると、野球帽をかぶった、丸顔のおじちゃんが、
ニコニコしながら、ヒョコヒョコ近づいてきました。
「あっはっは〜、蚊がいるねぇ」
おじちゃんは、全然、毒がない。
「そうですね〜、いますね〜」とわたし。
「どら、せっかくきたから、摘んでいくか」
そう言って、おじちゃんは、すぐそこの木から葉を、ポチポチ、摘みはじめました。
「これはオチャノキだよ。このくらいで2杯分くらい作れるんだよ」
両手いっぱいに積んだ葉を見せてくれました。
おじちゃんはニコニコしながらお茶の作り方を教えてくれて、
「あっはっは〜、じゃ、どうもすんません。」
と、突然、消えてしまいました。
おもしろい。
いいおじちゃんだったなぁ。
じゃあ、さっそく・・・・と私もお茶の葉に手を伸ばしたんだけど、
葉を摘むのがかわいそうで、躊躇いました。
お茶の木に「摘んでもいい?」と聞いたら、「いいよー」と言ってくれたような気がしたので
わたしのエネルギーの部分で、ふんわり大きく抱きしめてあげたら、
お茶の木のやさしさが私にも伝わってきて、胸がいっぱいになりました。
さっそくお家に帰って、さっきのニコニコおじちゃんが教えてくれたように
葉を蒸して、フライパンで炒ってみました。
急須に入れる。 ほほう、こんな感じか。
お湯を注いで、少し蒸して・・・・・
できあがり〜☆
香りはウーロン茶のようなすっきりした感じ。
色は薄め。
ゴクリ。
飲んでみたら、味もすっきり、爽やかで、
飲んだ後にふんわりと、喉の奥というか、胸の奥というか
表現できない深いところに、ククッ、と広がる柔らかい後味があります。
あのお茶の木のやさしいエネルギーを思い出しました。
こうやって、毎日、わたしは
何の気なしに命をいただいているんだな。
私はベジタリアンで、お肉もお魚も食べないけれど、
お野菜だって、お茶だって、みんな命があって生きていて成長しているんだ。
本当に、ありがたく、感謝していただかなきゃいけないな。
と、これまでの自分を反省しました。
このお茶をいただくと、あのお茶の木のやさしさが、
わたしをふんわり包み込み、体の隅々まで沁みわたります。
お気に入りの森は、わたしのマンションの裏にあります。
こんなに暑くてまだまだ34度だというのに、
もう、森は秋の気配でした。
地球は、いつでも無償の愛を与えてくれています。