あたし、超音波美顔器。
ユキさんは「おんぴー」って呼んでくれてるの。
週に1回・・・2〜3週間に1回・・・・くらいかな?
ユキさんのお顔の上を、くるくるくるくる、滑っているのよ。
本当は、毎日お仕事したいんだけど
面倒くさがり屋のユキさんは
たまにしか、わたしに働かせてくれないの。
まったく。
怠惰なひとねぇ。
いつもホットカーペットで寝ちゃうのよ。
彼女のお肌を、もっときれいにしてあげたいんだけど・・・・。
彼女が眠っているうちに、こっそりケアしてあげたいなぁ。
ああ、あたしに手足があったらよかったのになぁ。
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ども。こんばんわ。
低周波治療器です。
僕のことは「ビクリン」って呼んでください。
どうやらユキさんは、クレジットカードのポイントを集めて、
僕を選んでくれたらしいです。
主に、ユキさんの首周りでお仕事しています。
彼女の首周りは、パソコンでのお仕事が多いときは、結構張っていて、
ちょっと、大変そう。
生き別れた僕の兄の職場では、大変気持ちいい・・・・と重宝がられているらしいのですが、
ユキさんは、あまり僕のことお好きではないらしいです。
「ビクビク痙攣してるみたい。」
だとか
「しびれてるかんじで、へんなのー。」
とか
「やっぱ、ヨガのがいいわー」
とか
あんまり嬉しそうではありません。
人間って、人によって、感覚が違うのですね。
それでも彼女は、気が向くと、思い出したように僕にお仕事をくださいます。
そういえば
お隣の、歯を白くするという「ブランカ」さんなんかは、
ずーーーっと、昔にお嫁入りしたようですが、一回だけ働いただけで、
それ以来、まったくお仕事がないみたいです。
お気の毒に。
まあ、とにかく
ユキさんに飽きられないようにがんばってみたいと思っています。