2012年02月20日

おばあちゃんとアンパンマン



山梨にて。

ローカル電車の身延線に乗っていました。

この身延線は、通常2両・・・多くて3両編成の電車。

ぎゅうぎゅうの満員電車には絶対にない、平和な時間が流れます。

窓の外を流れていく、山々にも心が癒されます。

ローカル電車なので、山手線のように窓側にシートが伸びているタイプの座席配列ではなく、

二人ずつのシートが向い合せになる、4人ボックスシートです。

それに、出入り口付近に、二人掛けシートが横向きに設置されています。

わたしはいつも、4人掛けシートよりは、2人掛けシートを選択します。

東京から、山梨の家までの道のり、3時間30分です。

身延線に乗り換えるころは、すでに3時間以上電車に揺られた後です。

本を読むのも読み疲れて、はぁ〜〜、と顔を上げると、向かいの方も目を閉じて背もたれに寄りかかっていました。

70代後半くらいのおばあちゃん。

布製の黒いキルティングの小さめのリュックを両腕で胸に抱えて、目を閉じてまどろんでいます。

外は寒いので、暖かな電車の中にいると、自然に眠くなってしまいます。

ウトウトとしているおばあちゃんの腕に抱えている、そのリュックに目が止まりました。

まるで、睡眠に引っ張られているのに抵抗して、このリュックにしがみついていることで、かろうじて現実にとどまっているようでした。

おばあちゃんが抱きしめているリュックには、丸い大きめのカンバッジが、3つ、ついていました。

アンパンマンと、バイキンマンと、どらえもん。

うふふ。

その、漫画のカンバッジと、おばあちゃんのあどけない寝顔がとてもマッチしていて、わたしは微笑みました。

お孫さんからのプレゼントでしょうか。

何人、お孫さんいらっしゃるのかしら?

かわいいんだろうなぁ。

プレゼントされたアンパンマンのカンバッジを、バッグにつけて、いつも身につけ、大切にしているんですね。

とっても、嬉しかったんだろうなぁ。

本当に、微笑ましい。

あんまり、ニヤニヤしているのも、まわりに気持ち悪がられてしまうので、心の中でニッコリ微笑みました。

心が、あったかくなりました。

蓮1

posted by ユキ ラクシュミナラヤニ at 07:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 心あったかもの | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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