2010年10月07日

匂い

東京の我が家から、駅まで向かう道のりが、とても幸せな季節です。

ふんわりと、やさしいキンモクセイの香りが、心の奥の柔らかいところををくすぐります。


キンモクセイ
















思わず、立ち止まり、

目を閉じて、包まれるような幸福感を楽しみます。

脳の奥に残るような、心の底に張り付くような、

そんな、余韻のある素敵なキンモクセイの香り。

一瞬にして、わたしを幸福にしてくれる、魔法使い。




お洗濯が好きです。

そして、どうしても、日光をあてたいです。

部屋干しは、やっぱり好きではありません。


江ノ電14










たくさんの洗濯物を窓の外に干し、カタカタカタカタ・・・・風に揺れて、奏でる協奏曲。

まるで、コソコソ話をして、うふふ、と笑っているよう。

その音を聞きながら、洗濯物の香りを嗅ぐのが好き。

注意しなければわからないほど、かすかに、風に乗って、窓の外からわたしの鼻腔へと届きます。

今日も「生きている」という実感が湧く、生活の香り。




お香が好き。 オイルもいいけれど、お香のほうがよく使います。

灯しているときの香りもいいけれど、その後、自分自身についた余韻の香りも好き。

外出先で、ふとした瞬間、部屋で焚いたお香の香りが鼻をくすぐります。

髪が揺れるたび、上着を脱ぐとき、ノートを開いたとき、エキゾチックなお香の香りが、ふわりとわたしをテレポーテーションさせます。


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ときには、部屋へ戻り、時には、インドへと心を連れていきます。

お気に入りはCHANDAN。 インドでは最もポピュラーです。




夕方。

昼が夜に溶け込む、繊細な時間。

一日の中で、一番大好きなとき。

その、儚げな匂いが好き。


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きっと、実際には匂いはないのだけれど、わたしの意識の中では、鼻の奥にせつない感覚があります。

温かくて、安らぎに満ちた匂い。

一日のお仕事を終え、家庭へと戻って行く、安堵の匂い。



隣近所から聞こえてくる、夕飯の支度の気配。

美味しそうな匂いが、母を思い出します。

安心で、安全で、愛に満ちた、家庭の匂い。




お部屋の小さな祭壇に、小さなお花を生けます。

こんなにちいさいながらも、植物が部屋にあるだけで、なんて落ち着くんだろう。

控えめなのに、存在感はずっしりと重たい。

お花をケンザンに刺すとき、少し茎を切ります。

茎からは、溢れんばかりの生命の匂いがします。

猛々しいほどの、命の匂い。


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ああ、この子にも命があって、こんなにキレイに咲いてくれて、しばらくのあいだ、わたしと一緒に暮らすことを喜んでいてくれるといいな。

ありがとう、と心の中で言いながら、丁寧にお花を生けます。




早朝が大好きです。

夕方もそうですが、夜と朝の間も、じつは一番好きな時間帯。

「一番」がふたつあっても、いいじゃないか、と勝手にいいわけをします。

朝日が上がる瞬間の、期待に満ちた、希望を含んだ、あの独特な匂いが好き。

太陽は毎日あがって、そして、毎日、温もりをわたしたちに与えてくれる。

たとえ誰もみていなくても、たとえ誰も感謝しなくても、見返りを期待しないで、いつでも、愛を注いでくれます。

朝日を浴びると、自然に心の奥底が震わされ、感動で涙が出てきます。

自然と、感謝の気持ちが溢れてきます。


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朝日が、大好きです。

いつでもどんなときでも、たとえ、つらいことがあったり、悲しいこと、ショックなことがあって落ち込んでいても、

朝日は元気をくれて、心が幸福に満たされます。



そういえば、

最近、朝からパソコンでお仕事することが多く、朝日を浴びてなかったな。

明日からまた、早朝ジョギング、再開しようかな。

輝きにあふれた、一日のスタートに。

二度と戻らない、「今日」というかけがえのない時間を感謝しながら。


曽根丘陵リハ15



posted by ユキ ラクシュミナラヤニ at 08:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 心あったかもの | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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