母との会話にて。
「おいしいラーメン食べたいなぁ。最近、んまいっ!ってうなるラーメン食べてないなぁ〜。」
わたしは、あまりラーメンが好きではないので、話に入り込めず、母はひとりでしゃべり続けました。
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「昔、まだ20歳くらいの頃、家の近所においしいラーメン屋があったんだよ。
そこは、安いし、ボロイし、ただの普通のラーメン屋だったんだけどね、もう、すっごいおいしかったんだよ。
昔、それほど裕福じゃなかった時期、家族で外食・・・っていうとそこにいったんだ。
外食なんてめったにしなかったから、嬉しくてねー。
そこのラーメン、なんてことない普通のラーメンなんだけど、おいしかったなぁ〜。
あそこは、人生の中で一番うまかったわー。
ああいう、んまいラーメンがどこかにないかなぁ〜。」
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きっと、母がまたその思い出の店に行き、もしも、あの時とおんなじラーメンを食べたとしても
きっと、その頃感じたように、おいしくはないのでしょう。
食事って、その時の気持ちも一緒にいただいていると思うんです。
母は、当時の「嬉しい気持ち」がスパイスとなって、ただの普通のラーメンが、とんでもなくおいしく感じて、
そして、その記憶が年をとることで、どんどん心の中で塗り替えられていって、もっともっと、良い記憶として残ってきるんでしょうね。
お食事の時の会話や、気持ちって、すごく大事だと思うんです。
口から入ってくる、目に見える食物は体を作ります。
そして、そのとき一緒に食べている、目に見えないもの、気持ちや、雰囲気は、心を作ると思います。
お食事をいただくときは、楽しく、前向きな気持ちでいただきたいですね☆